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このコーナーは、メンテンアンスのヒントになることを記載していきます。
その1 タンクからバルブアッシーが抜けない
これは、メンテナンスを始めた人にとって最初の関門ですね。
完全分解して整備しようとしたけど、ここで挫折する人は多いのではないでしょうか。
まず何故そうなるか、仕組みから解説します。
タンクとバルブアッシーの接合部は、普通のネジとボルトの関係のように見えますが、実は微妙に径が違いテーパー状になっているテーパーねじという物が採用されています。
テーパーネジは締め込むだけでがっちり固定が出来、気密性が必要なこの部分には最適な構造なのです。
しかし、気密性が高いが故に、固着してしまうと外すのが大変。
また、220系(シアーズ2マントルを含む)のように気密性を補うために液体パッキンを使っているモデルもあります。
また、220系以外でも何度も整備を繰り返し、テーパーが緩んでバルブが正面を向かなくなった物については液体パッキンを使って調整することが正規メンテナンスとしてオーサライズドされています。
これも、古い時期に行われたメンテナンスで使われた場合、固着の原因となります。
外し方ですが、バルブアッシーを万力などで固定して、タンクを回してやるのが一番簡単な方法でしょう。
それでも外れない場合は、万力に固定する前に、
ハンマーで軽く叩き振動で固着を外す。
熱を加えたり、冷却スプレー(ネジを外す専用の物が販売されています)で金属を膨張縮小化し固着を外す。
ネジ外し用のケミカルを使って固着を外す。
等した上でトライしましょう。
それでもどうしてもダメな場合はプロに依頼するのが良いでしょう。
220系や252には、プロでも外しにくい物もあるのですが。
ちなみに、タンク内のクリーニングが必要だったり、バルブアッシー下にトラブルを抱えていなければ無理に分解する必要は無いです。
上記の通り、何度も分解組み立てを繰り返すとテーパーネジが成長してしまい、バルブが正面に向きにくくなってしまう場合があります。
当社では、バルブアッシー下のスプリングをへたりにくいステンレスに交換しますので必ず外しています。
ですので、当社レストア品を購入された場合は向こう数十年は分解の必要はありません。
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